においの基礎知識
においの基本情報
体臭の要因、部位や年齢による種類などの基礎知識
体の臭い(体臭)は、年代や部位によって変化します。それはいったいなぜでしょうか。ここでは体臭に関する基本的な情報から、年代や部位ごとに異なる対処法について詳しく紹介します。
基礎知識1 体臭の要因(“汗臭い”という誤解)
体の臭い(体臭)の元となるのは、主に体から分泌される汗と皮脂、そして皮膚上の常在細菌です。皮膚に存在する汗腺からは2種類の汗(エクリン汗・アポクリン汗)と、皮脂腺からは2種類の皮脂(皮脂腺から出る皮脂・角質層の中にある脂質)が分泌され、それぞれが「臭いの材料」となります。実は汗や皮脂は分泌された直後には臭いません。しかし、時間が経つにつれて皮膚上で汗が皮脂と混ざり合い、さらにその汗や皮脂を細菌が代謝したり、大気中の酸素や過酸化脂質*による酸化によってにおい物質が発生するのです。
*…酸素と結合した(酸化された)脂質。過酸化脂質の生成は紫外線や熱により加速される。過酸化脂質は活性酸素の発生源となることから、他の物質を酸化すると言われている。
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基礎知識2 体の部位によって異なるにおいの種類と材料
体の部位によって臭いが違うということをご存知でしょうか。それは体の部位によって「臭いの材料」が違うために起こります。
「臭いの材料」とは、2種類の汗(エクリン汗・アポクリン汗)と2種類の皮脂(皮脂腺から出る皮脂・角質層の中にある脂質)で、それらの組み合わせによって、発生するにおい物質が変わるためです。
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基礎知識3 年代によって変わる体臭(汗臭・ミドル脂臭・加齢臭)と発生部位
男性の体から発生する臭いは、大きく「汗臭(ワキ)」「ミドル脂臭」「加齢臭」の3種類あります。それぞれの臭いは、年代によって強さのピークが違います。また、それぞれ臭いの原因や発生部位が異なるため、臭いの種類ごとに効果的な対策をとる必要があります。
若い頃は新陳代謝が活発で汗をよくかくため、いわゆる「汗臭(ワキ)」が発生し、20代をピークににおい強度は徐々に下がっていきます。次に、30代半ばを過ぎたころから、自分自身あるいは周囲も含め、「臭いが変化した」と感じる人が多くなります。実際、年齢とともに体臭は変化するのですが、今までは30代半ば以降の体臭はすべて「加齢臭」だと思われてきました。しかし、2013年11月、マンダムの研究により30代半ばから頭頂部から後頭部にかけて発生する臭いが、加齢臭とは異なる第三の臭い「ミドル脂臭」であることが解明されました。「ミドル脂臭」は40代をピークににおい強度は徐々に下がっていきます。そして50代半ば以降になると胸や背中から「加齢臭」が発生し、「汗臭(ワキ臭)」「ミドル脂臭」の発生は減少していきます。このように体臭は、、年代によって「臭いの種類」や「発生部位」が変化していくため、年代ごとに適切なケアが必要になるのです。

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