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労働慣行 従業員満足(ES)と多様性の確保2017.01.06
多様な方々と正しく向き合うために必要なこと ユニバーサルマナー研修(3級・2級)を開催しました。
2016年12月6日(火)、一般社団法人日本ユニバーサルマナー協会さま、株式会社ミライロさまにご協力いただき、ユニバーサルマナー研修(3級・2級)を開催しました。
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ユニバーサルマナーとは、「自分とは違う誰かの目線で考え、適切な理解のもと、行動する『こころづかい』の一つであり、多様な方々に向き合うためのマインドとアクション」のことです。
前回2016年4月27日(水)に取締役専務執行役員の北村を含めた社員36名がユニバーサルマナー3級の研修を受講しました。研修後のアンケートで、「より多くの社員にユニバーサルマナーについて学んで欲しい」、「実践的なサポート方法とより詳しい知識を学ぶ2級研修を受講したい」との声が多かったこともあり、今回、以下を主な目的として、ユニバーサルマナー研修(3級・2級)を開催いたしました。
~CSR(企業の社会的責任)の側面での主な目的~
【1】グローバル企業にふさわしい企業文化の醸成を目的とした国連グローバル・コンパクトの10原則の推進と実現
原則1 : 国際的に宣言されている人権の保護を支持、尊重すべきである。
原則2 :
自らが人権侵害に加担しないよう確保すべきである。
原則6 :
雇用と職業における差別の撤廃を支持すべきである。
【2】持続可能な発展と企業価値の向上を目的としたマンダムグループCSR重要課題の推進
課題No.03 : 人権啓発への継続投資
課題No.05 :
従業員満足(ES)と多様性(ダイバーシティ)の確保
課題No.13 :
新しい社会のパラダイムの感知と貢献
【3】関連する法規制への対応と多様な人財の確保を持続可能にするマインドの醸成とスキルの育成
当日午前中に開催したユニバーサルマナー3級の研修では、講師の岸田ひろ実さまより、障がい者や高齢者など多様な方々との基本的な向き合い方やお声掛けの方法を学びました。今回は、より多くの社員にユニバーサルマナーを理解してもらうため、事前に本社勤務の全社員を対象とした希望調査を行い、当日は52名の社員が参加しました。
参加者一同、75分の講義と45分のグループワークを通じて、いままで知らなかったことや誤解していたことなど、自分とは違う多様な方々と正しく向き合うために必要な基本的な知識や考え方、対応する際に配慮すべきマナーなど、数多くの内容を学ぶことができました。
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また、午後に開催したユニバーサルマナー2級の研修には、前回(2016年4月)、3級研修を受講したメンバーを中心とした27名の社員が、より実践的なユニバーサルマナーの内容や技術について学びました。
前半の講義(70分)では、自らも視覚に障害のある講師の原口淳さまより、「障害者・高齢者の基礎的理解」をテーマに、さまざまな環境に対する障害の種類や現状、それぞれの障害に対する配慮やサポートの基本的な考え方などについて学びました。
環境に対する障害は、時と場合によってそれぞれ異なります。また、障害の感じかたやサポートの方法も人によってそれぞれ異なります。重要なことは、マニュアル化された画一的な対応や自分の思い込みによる方法のみでサポートを行うのではなく、先ずは「お声掛け」し、いま困っていることや望んでいることを引き出し、相手に選択肢を多く与えることで、相手から適切なサポート方法を教えていただくことが対応の基本であるということを、参加者一同、具体的な事例を参考にしながら確認しました。
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また、後半の実技(150分)では、障害別のサポートの仕方や注意点などについて、以下のような、より具体的かつ実践的な内容を学びました。
- 体験キット着用による高齢者への対応方法の習得
- 車いす利用者へのサポート方法の習得
- 視覚障がい者の誘導方法と不安を与えないコミュニケーション方法の習得
- 聴覚言語障がい者とのコミュニケーション方法の習得 ...など
2級研修後のアンケートでは、実際に障害を感じる不安な状況を体験して初めて知ったことやこれまで勘違いしていたサポート方法やその危険性などについて、数多くの声が寄せられました。また、視覚障がい者とのコミュニケーション方法については、視覚障がい者の方々に対してのみでなく、わたしたちの普段のコミュニケーションでも役立つ基本的な技術も習得できたとの声もあり、大変参考になりました。
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多様性(ダイバーシティ)について考える上で、障がい者や高齢者、外国人、LGBTなど多様な方々への対応やサポートを通じて、学ぶこと、教えていただくことは、とても有意義だと思います。
ユニバーサルマナー3級のグループワークでは、最初に「人と違う点」について、できるだけ多くのことをメンバーでメモに列挙しました。「人と違う点」は、身体的な特徴もあれば、性格的な特徴や考え方、価値観、経験、得意なこと、不得意なことの違いなど多々あります。こうした「違い」を受け入れ、それぞれを貴重な「人財」として尊重しながら同じ職場でともに活躍することは、組織を、画一的でも属人的でもない、持続可能でレジリエント(しなやかに強い)な集団に醸成させるものと考えています。今回、参加した社員は、企業として多様性(ダイバーシティ)を推進する意義と価値を体感できたのではないかと思います。
最後に、今回の研修にご協力いただきました、一般社団法人日本ユニバーサルマナー協会さま、株式会社ミライロさまに深く御礼申し上げます。ありがとうございました。