サステナビリティニュース Sustainability News
コミュニティ参画・発展 教育支援の取り組み2018.03.06
大阪府立千里高等学校SGHプロジェクト国際文化科2年「探究」研究発表会に参加しました。
2018年2月10日(土)、大阪府立千里高等学校の生徒の皆さんが学習成果を発表する「千里フェスタ」のプログラムの一つである国際文化科2年「探究」研究発表会に参加しました。
文部科学省では、2014年より、高等学校などにおいて、グローバル・リーダー育成に資する教育を通して、生徒の社会課題に対する関心と深い教養、コミュニケーション能力、問題解決力等の国際的素養を身に付け、もって、将来、国際的に活躍できるグローバル・リーダーの育成を図る「スーパーグローバルハイスクール(SGH)」事業を推進しています。
SGHの指定校の一つである大阪府立千里高等学校さまでは、課題研究の研究領域として、国連グローバル・コンパクト(UNGC)の4分野(人権、労働、環境、腐敗防止)10原則を取り上げ、「国際的課題についての多面的な視点と深い理解」、「国際的課題について他者と連携・協調しつつ探究する力」など、「グローバル・マネジメント力の育成」を目指した活動を実施されています。
また、同校は、2017年8月26日に日本の公立高等学校としては初めて国連グローバル・コンパクト(UNGC)の署名団体となり、UNGCの10原則への支持を表明されたほか、以下の独自目標を掲げられています。
〜未来を見据えて今の学びに取り組み、頼もしい地球市民となってくれることを願って〜
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将来における最善の実践を進めるための新時代を築いていく考え抜かれたリーダーシップ養成のために、SDGs(Sustainable
Development Goals
:持続可能な開発目標)に深く関連した地球的課題に関する教育プログラムと授業を生徒に提供すること。
- 生徒による研究成果を発表・公表することを通して、さまざまな人々が持続可能性について学ぶ機会を提供すること。
国際文化科の2年生の課題研究「探究」では、現代社会の課題について解決策を見つけるべく、各自で問いを立てて調査や考察を進めています。その成果を、10月の「中間発表会」と毎年2月に開催されている「千里フェスタ」の「SGH生徒研究発表会」で発表されます。弊社は、同校の「秋休み企業訪問研修2017」にご協力させていただいたご縁もあり、それぞれの発表会に参加し、企業の社会的責任(CSR)からの視点でコメントさせていただきました。
なお、昨年秋の中間発表会については、下記のWEBサイト千里高校SGHプロジェクトの活動記録をご参照ください。
参考:<課題研究>国際文化科2年「探究」中間発表会(2017年10月17日開催)
発表会では、代表として選ばれた10テーマの研究成果についてプレゼンが行われました。国際的な政治・経済の問題、国内の労働環境の問題、LGBTやジェンダー問題、開発教育とグローバル人材育成、育児や児童虐待の問題、エシカル消費やビジネスと人権に関する課題など、研究発表のテーマは多岐におよんだほか、高校2年生とは思えない研究内容とプレゼンスキルに驚かされました。
また、それぞれの発表が終了した後にも、コメンテーターの席まであいさつに来られただけでなく、積極的に質問や意見交換、今後の研究についてアドバイスを求められるなど、その熱心な姿に感動しました。特に、サステナビリティ(社会の持続可能な発展)にむけた取り組みへの意識の高さや企業に対する厳しい視点については、改めて考えさせられるものがありました。
開催後、ご担当の大西千尋先生より、「探究」の授業の最終回で集約した生徒の方々による1年間を振り返っての感想やコメントについて、情報共有をいただきました。それによると、「社会課題に関心を持つようになった」、「ニュースを読んでも関連した内容はよく分かるようになったし、関連のない内容でも調査の仕方が分かったので自分で調べられる」、「多くの人が関心を持つことが社会課題の解決の鍵だと分かった」など、「単に授業にとどまらず、今後の生活者としての成長につながった」と考えている生徒がたくさんいらっしゃったとのことでした。
CSR(企業の社会的責任)の基本は、より広く、より多様に、社外の方々からのご意見や社会・環境課題に対する考え方に耳を傾けながら、企業に対する期待や要請を機敏に察知し、事業活動に取り入れ、対応することだといわれています。今後も、こうした機会も活用しながら若い世代の方々からの企業に対する期待や要請をいち早く察知し、わたしたちのCSRとサステナビリティにむけた活動の推進に活かしていきたいと思います。
大阪府立千里高等学校の生徒さま、そして、このような貴重な機会をいただいた先生の方々に御礼申し上げます。ありがとうございました。